松果体の活性化

 

 生物は進化の過程で、器官・組織・細胞などの生体構造を倍加させ、さらに少しずつ異なる個性を付与することにより、機能を多様化させてきました。松果体は、睡眠ホルモンであるメラトニンを分泌する脳器官であり、ニワトリやサカナなど多くの動物では光を感じる、いわゆる「第三の眼」として機能します。松果体の光受容細胞は、網膜の視細胞と多くの類似点をもつ一方、メラトニン分泌(松果体)と視覚(網膜)という互いに大きく異なる生理機能をもつことが知られています。このような「似て非なる」光受容細胞の個性が、いかなる分子メカニズムによってもたらされているのか、これまで謎として残されていました。

 このような松果体の進化的・発生学的な特長に注目して、2019年10月7日、東京大学大学院理学系研究科の小島大輔講師、深田吉孝教授らのグループは、「第三の眼」として知られる松果体の遺伝子発現や発生を制御する鍵分子としてBsxを同定しました。

 ゼブラフィッシュを用いた遺伝子組換え実験や分子生物学的な実験を行い、この脳内器官において特異的な遺伝子発現を制御する転写因子Bsxを同定しました。Bsxは松果体の光センサー分子であるエクソロドプシンの遺伝子プロモータに結合し、さらに別の転写因子Otx5(網膜と松果体に共通の転写因子)が近傍に結合して協同的に作用することにより、遺伝子発現が強力に活性化されることがわかりました。また個体レベルでBsxの機能を解析したところ、Bsxは松果体ニューロンの発生・分化に必須であることが明らかになりました。

 本研究において発見された鍵分子Bsxは、ゼブラフィッシュだけでなく、哺乳類の松果体にも強く発現することがわかっています。メラトニン分泌など種を越えて保存された松果体の機能発現において、Bsxは重要な役割をもつと考えられます。

論文情報:Hiroaki Mano, Yoichi Asaoka, Daisuke Kojima, Yoshitaka Fukada, “Brain-specific homeobox Bsx specifies identity of pineal gland between serially homologous photoreceptive organs in zebrafish,” Communications Biology: 2019年10月7日, doi:10.1038/s42003-019-0613-1.

 

松果体の主な機能

  • アンチエイジング効果:抗酸化/活性酸素など酸化物質の除去/活性酸素は細胞の老化を引き起こし老化現象を促進する
  • 免疫力強化:リンパ球に働きかけサイトカインの制御に関わっている/サイトカインは免疫強化を司る物質でアルツハイマーやパーキンソン病、ガンの治療にも使われている
  • 体内時計の制御:メラトニンの合成・分泌/メラトニンはトリプトファンというバナナなどに含まれる栄養素をもとに生成される/目で光を感知したあとに脊髄など様々な神経系を信号が走り松果体に到達することでこの機能が制御される

 

松果体に良いものと避けるべきもの

 松果体は脳の腎臓。腎臓は体に有害なものをろ過するフィルターです。松果体は脳にとって有害なものを吸着してくれますが、それによって石灰化が進みます。

 石灰化の原因物質として考えられるものは、牛乳などから摂取される「過剰なカルシウム」、歯磨き粉やフッ素加工の鍋などから体内に入る「フッ素」、「化学肥料・農薬」、「食品添加物」など。これらは一切不要なものです。

 逆に松果体の活性化に有効な食品は、ローカカオなどの「スーパーフード」、「珪素」、バナナをはじめとする生の果物、生野菜、つまりファイトケミカルの多いローフードが最も有効ではないかという結論です(持論)。

 

松果体の活性化に有効な行動

  • サンゲージング:太陽凝視。日の出・日の入を意識して太陽礼拝をする
  • グラウンディング:裸足で大地に立つ。大地と繋がっている感覚。地球の中心を意識する
  • アーシング *1:裸足で大地を歩く。浜辺などがお勧め。電化製品のアースのように、体に溜まった電磁波や静電気を地中に放電し、大地からマイナスイオンを取り込む。その結果、心身の機能が活発化する
  • ヨーガ:当方のクンダリーニを含むクリヤ・ヨーガで有効。クンダリーニ・エネルギー*2 で全細胞の核の投影を発動させ制御する

*1 アーシングの有効性

 海が人体に良い影響を及ぼすことは、人類文明の黎明期から経験知として知られていました。古代ギリシャの医学の祖・ヒポクラテスも海を治療に使っていましたし、日本の海水浴ももとは潮湯治と呼ばれる民間療法でした。

 現代でも海洋療法はタラソセラピーと呼ばれ、先進国のフランスでは一部保険適用されるなど現代西洋医学との融合も図られています。ちなみに世界の5大長寿地域を調べると、そのうちの4地域が海に面していることがわかりました。
(荒川雅志/琉球大学教授)

 海水の成分は母体の羊水に近いといわれ、海水に浸かることで、人間の記憶が生命誕生の起源に遡るという説もあります。私は松果体活性化のために朝と夕方、海の砂浜と波打際を歩き、太陽を見ます。また子どもと一緒に畑の草取りを裸足ですることもあります。すると植物や大地への愛が芽生えます。とても穏やかな気持ちになります。

 何事も持続性が肝要です。農薬や肥料を使わない自然栽培で自ら植物を育てることは、上記すべてにおいて有効です。都会の方はベランダ栽培ができます。アーシングは公園や河川敷へ行かれるのもよいでしょう。どこで何をどのように、と、あなただけのオリジナルを習慣化することをお勧めします。

*2 クンダリーニ・エネルギー

 脊椎の中央にスシュムナーというナーディ(エネルギーの経路)があり、その周囲をネガティブ(陰性)なエネルギーを司るイダー(月)と、ポジティブ(陽性)なエネルギーを司るピンガラ(太陽)という、2本のナーディが併走しています。この2本のナーディは、スシュムナーの周りで絡み合いつつ尾てい骨の先から頭頂へ向けて背骨を上昇しています。これらのナーディにクンダリーニ・エネルギーは流れており、すでに流動しているクンダリーニ・エネルギーのほかに、下から数えて4番目の背骨の下に手つかずのクンダリーニが眠る巨大な貯蔵庫があると言われています。

 クンダリーニ・ヨーガの練習を通じて、このエネルギーが刺激され、スシュムナーを上昇して頭蓋骨の頂点に達すると、松果体の分泌を活性化します。最近になって、近代医学でも松果体の作用が徐々に明らかになりつつありますが、古代ヨーガ行者はその大切さを何千年も前から知っていました。ヨギ・バジャンは、松果体が持つ主な機能のひとつを「全細胞の核の投影を発動させ、コントロールすること」だと説明しています。

 意識は脳内物質(神経伝達物質)の分泌によってコントロールされています。クンダリーニ・エネルギーを頭頂まで上昇させたとき、脳内物質が活性化され、意識に大きな変化をもたらすのです。それは、かすかで穏やかな変化かもしれませんし、激しくすさまじい変化にもなり得ます。毎日の確実で適度な練習を通じて変化が起こります。
(クンダリーニヨガジャパン)

 

関連記事:直感と松果体(ヴェーダの叡智)

 

Chandrika Chihiro
Catharsis Therapist|Yoga Therapist
テキストのコピーはできません。