ハンナ・アーレントは、「一人であること」を三つの様式に分けている。
・孤立(isolation/アイソレーション)
・孤独, 孤高(solitude/ソリチュード)
・孤独, 寂しさ(loneliness/ロンリネス)
孤立|isolation
他人とのつながりが絶たれた状態。何らかのことを成し遂げるために必要な、誰にも邪魔をされずにいる状態を指す。
孤独, 孤高|solitude
積極的な孤独/迎合主義の対極
沈黙の内に自らとともにあるという存在のあり方。己が自分自身と過ごしながら、「自分に起こるすべてのことについて、自らと対話する」という「思考」を実現するもの(solitudeの語源はsolo/ソロ)。
孤独, 寂しさ|loneliness
消極的な孤独/望まない孤独
いろいろな人に囲まれているはずなのに、或いは関係性を絶たれたわけではないにも関わらず、自分はたった一人だと感じていて、そんな自分を抱えきれずに他者を依存的に求めてしまう状態。
「solitude」は「loneliness」から寂しさを抜き去ったものに近い。「solitude」を求める人がパートナーの場合、その意味が理解できない相手のパートナーは「loneliness」に陥るのかもしれない。「solitude」を求める人に悪意はない。ただ沈黙の内に自らとともに在りたいだけなのだ。
ウキペディアによると、孤高とは、個人の社会生活における1つの態度を表し、ある種の信念や美学に基づいて、集団に属さず他者と離れることで必要以上の苦労を1人で負うような人の中長期的な行動とその様態の全般を指す。本来は俗世間との通行を自ら断って1人で道を求める者の姿を指しており、私利私欲を求めず他者と妥協することなく「名誉」や「誇り」といったものを重視する姿勢から、周囲が「気高さ」を感じるような良い意味での形容に用いられる他に、協調性を欠いた独自の態度を軽く批判する場合にも用いられる。迎合主義の対極に位置する。芸術家や指導者に多く存在する。